国際結婚の前に”結婚”について考えてみよう Part2

海外で暮らしたいという方から頂いた質問:
「海外に住みたいので結婚相手を探しているんですが、そのことをデートの相手に言った方がいいでしょうか?」

この質問から、結婚の本質について考えてみました。

海外移住は安全を手に入れるため

長時間労働と完璧さを強いられる日本人にとって、日本から逃れたくなる時も多々あるでしょう。でも、「ノー」と言える度胸さえあれば、日本は安全で住みやす国だと思います。ただし、「ノー」と言えない人にとっては、日本は生きづらさを感じる国かもしれません。でもそれは、どこの国へ移っても同じです。「ノー」と言えない間は、どこにいても息苦しいものです。

さて、世界でも安全な国、住みやすい国として知られている日本ですが、そんな安全な国に生まれた日本人が、他国の永住権を取得したいと思う理由はどこにあるのでしょうか?

20111年3月に起きた東日本大震災ですが、この大震災は、若い夫婦に海外移住を考えさせる大きなきっかけになったように思います。「これから生まれてくる子供のために、もっと安心して暮らせる国に移りたい」という想いがあるからです。

実際にオーストラリアに移ってきた若い夫婦に出会ったことがありますが、理由は「子供のためにもっと安全な国に住みたい」というものでした。彼らは永住権を持っていませんでしたので、その後どうなったかわかりませんが、子供の将来を想う親の気持ちというものは、自国を離れる決心までさせてしまうものなのだと教えて貰った出会いでした。

海外移住はリタイア組のライフスタイル

安全を求めて、という理由以外にも、税金対策という理由もあります。シンガポールのように税金が安い国に移り住む裕福層の日本人は増えています。

また、老後は暖かい国でのんびり暮らしたい、と思うリタイア組もいます。私はタイに4ヶ月滞在している間、老後は物価の安い国で暮らしたかったという日本人夫婦にたくさん会いました。みなさん毎日お稽古事に励みつつ、ストレスフリーな暮らしを楽しんでいらっしゃる様子でした。

何れにしても日本人が永住権を取得するのは、ねばならない、という切羽詰まった理由からではなく、ライフスタイルの選択、という意味合いが大きいように思います。「日本でもいいけど、他の国もいい」という、選択の幅を広げることが目的だと言ってもいいかもしれません。

その意味では国際結婚も、自分の身を守るため、家族に仕送りをするため、ではなく、「パートナーは日本人でもいいけど、他の国の人もいい」という、選択の幅を広げたことによる結果なのだと思います。

選択の余地がある。日本に生まれた私たちは、選択が許されているという意味でも、本当に恵まれていますね。

永住権取得の前に、パートナーシップについて考えてみる

話を一番最初の質問に戻します。「海外に住みたいので結婚相手を探しているですが、そのことをデートの相手に言ってもいいですか?」という質問ですが、国際結婚は永住権を取得するのには確かに一番の近道だと思います。だからそのために結婚相手を探す、という行動に出ることもわかります。

でも、命の危険にさらされるというわけでもない、体を売ってでも親に仕送りしなければならないというわけでもない、そんな恵まれた条件の日本で生まれた私たちが、海外に住みたいから結婚します、というのでは、難民の方たちに申し訳ない、体を張って年上の外国人男性と結婚した女性たちにも恥ずかしい、と思うのです。

もう少し、上のレベルを目指しましょう。相手を利用するという立場になるのではなく、相手をどれくらい応援できる人になるのか、相手とどれくらい豊かな時間をシェアできる人になるのか、せめてそのくらいの気持ちでパートナー探しをしてほしいものです。

永住権と結婚、二つをごちゃ混ぜにして扱うと、なんのためのなんなのかがわからなくなり、失う時はどちらも同時に失ってしまうことになりかねません。

Part1はこちら
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